クリニックのデザイン・情報設計

 目黒区にある都立大ペインクリニックにおいて、ウェブサイトのリニューアル、各種プロモーションマテリアルの調整など情報設計に携わらせていただいております。

 こちらの心情を先回りするように気を使ってくださり、患者さんにとってわかりやすく安心できる情報を発信するための様々なアイディアをお持ちの素敵な先生です。

 イラストや明るい色彩で、痛みを和らげるポジティブなイメージを構成しております。書体も親しみやすさを考慮し、ウェブサイト、パンフレットなどで共通のエレメントを使用し、ビジュアル・アイデンティティの統一をいたしました。

印刷物だけ、ウェブだけは片手落ちの情報設計

 「ウェブサイトが大事だ」「パンフレットや広告には訴求力がない。二の次でよい」と考えている方も多いかもしれませんが、高齢者であったりするとスマートフォンを持っていないこともざらにあります。地域の方の目に触れることを考慮するならば、チラシのポスティングや何より口コミの方が、広告やウェブサイトよりずっと有効な場合があります。ウェブサイトがあればよいというのは間違いなく幻想です。

 どんな街にも、おばあちゃんが経営する生徒数が何百人もいるような教室があります。仕入れたものがすぐになくなる八百屋さんが今もあり続けるのは、ブログを毎日更新しているからではなく、古くからある手法やノウハウが現在も生きていることを示しています。

 情報のデジタル化が当たり前のように語られる時代になりましたが、情報を必要とする人が情報に接するポイントを複数もつこと、そして、それをマネジメントすることが必要となってきました。印刷物とウェブサイトは、歴史的に発展してきたものと急激に変化しているものですので、合わせて情報設計すると相乗効果が期待できます。ウェブサイトは3年もすると、びっくりするくらい古臭くなることがありますが、きちんと情報設計された印刷物やロゴなどのグラフィックデザインには、時間を乗り越える耐久性があります。

 プロモーションにおける真のデジタル化とは、紙媒体、ウェブメディアなど含めた無数の情報伝達手段の中から、最適な「情報を投下するポイント」を探す作業と言えます。

 icon-angle-double-right 都立大ペインクリニック(東京都目黒区。東横線都立大学駅徒歩3分。女性医師のペインクリニック)